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2017年11月28日に国内諮問委員会第十一回会合が日本財団にて行われました

09 Jan 2018  

2017年11月28日に国内諮問委員会第11回会合が日本財団にて行われました。

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 当日は、まず初めに日本ファンドレイジング協会代表理事の鵜尾委員より、Global Social Impact Investment Steering Groupのシカゴ会合(GSG Summit 2017)についての報告がありました。GSG Summit 2017は2017年7月9日~12日にGSGの総会として開催され、30カ国以上から550名以上が招待参加し、国内諮問委員会からは大野委員、有馬委員含む約10名の方が参加されました。本会議では、2020年を社会的インパクト投資のtipping pointとして設定し、それに向けての戦略計画の合意、及び各国の動向の共有がなされました。また、会議冒頭において、GSGの創始者であるロナルド・コーエン卿より、日本での休眠預金活用法案成立について言及があったとのことです。

 次に、社会的投資推進財団の菅野より、現在作成中の「社会的インパクト投資現状レポート」の経過報告が行われました。このレポートは2016年に発行された「日本における社会的インパクト投資の現状2016」に引き続いて作成されたものであり、2018年2月に開催される社会的インパクト投資フォーラムに合わせて発表される予定です。今回のレポートでは、金融機関へのアンケートや個別のヒアリングを通して社会的インパクト投資の市場規模の推計を行うとともに、2015年にGSG国内諮問委員会が取りまとめた日本における社会的インパクト投資のエコシステムの形成に向け特に重要な7つのテーマについて、テーマごとに現在の状況のアップデートがなされる予定です。会合では、この7つのテーマに含まれている、ソーシャルインパクトボンドの国内における進展や休眠預金活用法案の制度設計の進捗について、多くのコメントが委員の皆様より寄せられました。

 今回のゲストプレゼンテーションは、カンボジア、スリランカ、ミャンマーの 3 カ国にある現地子会社を通じてマイクロファイナンス事業を展開する五常・アンド・カンパニー株式会社の慎 泰俊代表取締役にお越しいただき、同社の事業についてお話いただきました。五常・アンド・カンパニーは、2017年10月に第一生命保険株式会社よりインパクト投資第一号案件として出資を受けております。プレゼンテーションに対して参加者も交えた活発な質疑応答が行われ、社会的インパクト評価がどう行われているか、などの質問がなされました。

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【関連資料】
・「インパクト投資」の開始~第一号案件としてマイクロファイナンス事業支援を行う
五常・アンド・カンパニー株式会社へ投資~ - 第一生命
http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2017_043.pdf

 続いて、社会的投資推進財団の藤田より、日本国内におけるソーシャルインパクトボンド(SIB)の普及について進捗報告がありました。兵庫県神戸市における糖尿病性腎症等重症化予防SIB、および東京都八王子市における大腸がん検診受診勧奨SIBの例を中心に、各地の自治体でのSIB事業の検討状況について紹介があり、また中央省庁におけるSIB導入の検討状況についても説明がありました。報告の後は、委員を交えてSIB導入に係る課題について議論がありました。特に、個別のSIB案件の事業規模をいかに大きくしていくかということについて議論が集中しました。

【関連資料】
・「日本初「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」 神戸市、社会的投資推進財団、DPPヘルスパートナーズ、三井住友銀行、SMBC信託銀行が導入」
http://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2017/07/sib_kobe_pr_170720.pdf
・「ソーシャル・インパクト・ボンド」出資契約締結。成果連動型の新しい官民連携手法を八王子市にて導入
http://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2017/08/sib_hachioji_pr_170814.pdf

 次は休眠預金の活用について、鵜尾委員より説明がありました。2018年4月の指定活用団体選定までの審議スケジュールについて共有され、また、民間セクターの有識者が集まった「休眠預金未来構想プラットフォーム」についてもご紹介がありました。加えて、GSG国内諮問委員会の小宮山委員長の主導で立ち上がった調査アドバイザリーグループについてもご紹介がありました。調査アドバイザリーグループのメンバーには鵜尾委員を始め、青柳光昌氏(一般財団法人社会的投資推進財団代表理事)、橋本芳樹氏(Aavishkaar投資委員会委員兼アドバイザー)、山中礼二氏(一般社団法人KIBOWインパクト・インベストメント・チームディレクター)、白石智哉氏(一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ共同代表理事)が参画しています。この調査アドバイザリーグループについては、小宮山委員長から、「極めて実質的な議論を行うことができている」とのコメントがありました。

 最後に、日本ファンドレイジング協会事務局長の鴨崎氏より、社会的インパクト評価イニシアチブ(SIMI)の活動について報告がありました。SIMIとは、2016年6月に設立された、非営利または営利の民間事業者、シンクタンク、中間支援組織、資金提供者、研究者、行政などが連携して日本に「社会的インパクト評価」を普及させるためのマルチセクター・イニシアチブ(現在146団体が参加)です。今回の会合では、SIMIが2020年までに達成したいビジョンについて説明がなされ、その実現に向けてのGSG国内諮問委員会の取り組みについて紹介がありました。GSG国内諮問委員会では、社会的インパクト志向原則、評価ガイドラインの作成サポート、および社会的インパクト評価ツールセットの開発を行っています。社会的インパクト評価ツールセットは、教育・就労支援、地域・まちづくり、文化芸術、環境教育の5分野における、社会的インパクト評価の枠組み(ロジックモデル、成果指標、測定方法の設定方法)を提供しています。

 会合終了後は、会場内にて懇親会も開催され、参加者同士の交流や議論が続きました。次回の国内諮問委員会は2018年7月頃に開催予定です。

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