最新情報
報告書
Global Steering Group for Impact Investment (GSG)国内諮問委員会(以下、GSG国内諮問委員会)は、インパクト投資の現状と課題をまとめた年次レポートを本日、公開しました。
▶レポートはこちらからダウンロードください。(英語版は6月公開予定)
GSG国内諮問委員会が、2016年より毎年発行している本レポートは、アンケート調査に基づき日本のインパクト投資の投資残高を提示するとともに、インパクト投資取り組み機関の事例およびアンケートから得られた国内のインパクト投資の動向を紹介するものです。
1.日本におけるインパクト投資残高(※)は、5兆8,480億円(前年は1兆3,000億円超)であることが確認されました。
2.インパクト投資残高は前年度比4.4倍、既存取組機関残高は3.7倍、新規参入取組機関総数は1.5倍に拡大しました。
3.国内外におけるインパクト投資を巡る2022年から2023年初頭の動き:
国際的な動き | ハーバード・ビジネス・スクールのインパクト加重会計イニシアティブ(IWAI)がインパクト加重会計フレームワーク(IWAF)の暫定案を作成・公表(2022 年2 月) |
国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)が、IFRS サステナビリティ開示基準(IFRS S1 号、IFRS S2 号)の草案を公開(2022 年3 月) | |
GIIN Impact Lab が発足。投資家が投資判断に活用できるインパクト分析ツールの開発に着手(2022 年10 月) | |
グローバル調査(GIIN)によれば、全世界のインパクト投資残高 約160 兆円(1.2 兆ドル)に達した | |
英国の金融機関Big Society Capital(BSC)がインパクト投資を行うベンチャーキャピタル企業のためのコミュニティ「ImpactVC」を開設(2023 年2 月) | |
ロシアのウクライナ侵攻を背景にエネルギー危機、物価上昇と化石燃料への需要回帰、ESG関連銘柄のパフォーマンス低下など、インパクト投資への逆風 |
日本の公的機関の動き | 内閣・内閣官房は、「新しい資本主義グランドデザイン」及び「骨太方針2022」でインパクト投資推進を明記(2022 年6 月) |
内閣官房により「インパクト投資とグローバルヘルス」に係る研究会が発足(2022年9月) | |
東京都がソーシャルインパクト投資ファンドを創設(2022 年9 月) | |
金融庁は「インパクト投資等に関する検討会」を設置 (2022 年10 月) |
日本の民間企業等の動き | 経団連が報告書「“インパクト指標” を活用し、パーパス起点の対話を促進する」を公表(2022 年6 月) |
インパクトスタートアップ協会が発足(2022 年10 月) | |
一般財団法人社会変革推進財団がインパクトIPO 実務的示唆と展望「インパクトIPO 実現・普及に向けた基礎調査」発行(2022 年11 月) | |
経済同友会会員有志がアフリカへのインパクト投資促進に向け、ファンド運営会社「株式会社and Capital」を設立(2023 年1 月) | |
インパクト志向金融宣言の署名機関数が47 機関を超え、2021 年11 月の発足から1 年で倍増(2023 年3 月) |
詳細は、本レポート をご覧ください。
(※)上記の残高は、「インパクト投資に関するアンケート調査(2022年)」に回答した機関のうち、インパクト投資の算入基準に照らして、自己申告したうえで基準を満たした46組織の投資残高の総和。本調査結果は、郵送・電子ファイルによるアンケート回答結果の積み上げであり、厳密な意味でのインパクト投資の市場規模推計にはあたらない。